BtoCからBtoBへ 業務効率化と販路拡大へ
-東京リボン様の事業概要を教えてください。
齋藤様
事業内容としては、ラッピング、ギフトに関わる資材を取り扱っております。主な商品はリボンとラッピングペーパー、それに付随する箱やシールなどです。 ギフト関連で使う資材は全般的に取り揃えています。販路は概ね業者様向けです。具体的には、生花店や洋菓子店などが主要なお客様です。また、関連先として、大手の菓子メーカー様に商品を供給させていただくケースもあります。 最近では、東急ハンズさんなどDIY寄りの店舗やギフト用品売り場に弊社の商品を置いていただくなど、新たな販路も広がっています。
-EC事業領域に着手した時期を教えてください。
齋藤様
EC事業は、約10年前から始めていますが、当初は一般消費者をターゲットとしたBtoCECからスタートしました。本格的に稼働したのは4、5年前からです。コロナ禍がきっかけだったかもしれません。コロナ前は微々たるもので、ご利用者数もまだまだな状況でした。
-BtoB向けECシステム導入前の課題感を教えてください。
齋藤様
東京リボンの商品は基本的に代理店様を通じて販売しているのですが、その代理店様も企業ですので、通常は営業時間内にFAXで注文をいただくパターンが一般的でした。 ただ、FAX注文が重なると手入力の作業が増え、負担になってしまいます。また、代理店様のその先の実際に商品をご購入のお客様は、必ずしも営業時間内に注文したいとは限りません。思い立ったときにすぐに注文できる状態が望ましいと思っており、そのためには24時間対応の注文受付窓口が必要だと感じておりました。そのような課題の中で、社内の作業省力化とお客様の利便性を考えると、BtoBのECシステム導入が最適だと判断し、検討を始めました。
基幹システムとの親和性が決め手 Bカート導入による業務改革
-BtoBのECシステムを決めるまでにご検討の過程があったかと思いますが、最終的にBカートを選ばれた決め手を教えてください。
齋藤様
弊社の基幹業務システムとの親和性の部分が最も大きかったと思います。弊社の基幹システムは、フルスクラッチで構築しているので、システム間の互換性汎用性が、課題感としてありました。そうしたカスタマイズ性に対する柔軟さを一番感じたのが、Bカードだったのかなと思います。加えて、フロント側の構築も久さんにお願いできそうなところも追い風にはなりましたが、やはり一番大きかったのは、弊社の独自のシステムとの親和性が高いと感じたところになります。
-BtoBECを導入時した当初、社内やお取引先との間で印象に残っていることはありますか。
齋藤様
それまでは、ほぼ100%アナログに近い業務、手入力等の作業だったため、ITアレルギーのような抵抗感をなくすために、逐一説明して理解を得るのは大変だったかなと思います。従来のお取引では、「A」というリボンを10個注文されるケースが多かったのですが、最近は「Abcd」というリボンを1個ずつ注文されるようになってきています。それまでは、「A10個」と1行で入力すればよかったものが、今は「Abcd」それぞれを1個ずつ4行入力することになり、4倍の労力が必要になるわけです。そのような作業負担の軽減にもつながるので、結果的に、事務担当者には肯定的に受け入れてもらえました。あとは、既存の代理店様との取り組みをどうするかという課題感がありました。業界の中でもDX化が進んでいないところに関しては、この取り組みを受け入れていただくのは難しいのではないかと。現在は、当初に比べてDX化も進み、代理店様からも、“やっぱり便利だね”という反応をいただけるので、ある程度自信を持っておすすめできるようになりましたし、課題がゼロではありませんが、ポジティブな方向に向かっているという実感はあります。
新規顧客獲得へあらたな可能性への挑戦
-チャネル別に売上をみた場合、BtoBEC事業は上昇傾向にありますか。
齋藤様
そうですね。上昇しています。実際、新しいお客様の獲得にも繋がっています。予想もしなかった業種業態のお客様からの注文や会員登録もありました。ECは情報提供の場としての利便性や、ご注文の時間の融通もありますので、弊社の営業時間外でもお客様がサイト内で知りたい情報を確認したり、24時間ご注文いただけるので便利ですよね。今後ますます増えていくであろうとなかば確実視しています。
-最後に、弊社のご支援に対するご感想やご要望をお聞かせください。
齋藤様
弊社が“BtoBECをやろう”と企てた当時、システムに関して素人でした。弊社の基幹システムは、フルスクラッチで構築していますが、開発メンバーではないので、基幹システムのこともよくわからない。新たに立上げるにも、社内の知見も少ない。この状況の中で、久さんは根気強く私たちの要望を汲み取って、フレキシブルに工夫をしてくれる空気感があって、安心できました。そのような経緯の中で、BカートとECコネクターに行き着いたのだと思います。スタートアップするまでのサポートは本当に心強いと感じていました。今後は、新規契約を獲得していくことが課題と思っていますので、通常のご注文だけではなく、展示会での受注手段としてもBtoBECのシステムを活用することで、新たな可能性が広がることを期待しています。